いつも読んでいただきありがとうございます
50代サラリーマンのゴダイといいます
自分の人生を豊かにするために「小さなチャレンジ」を続けています
今回は、少しまえからチャレンジしていた国家資格「1級土木施工管理技士」に何とか合格できましたというお話です
今までのサラリーマン生活で培った経験を形にすることで、少しでも自分の価値を高めるのが目的です
仕事をしながら独学でチャレンジした結果ですので、同じように独学での受験を考えている方の参考になればうれしいです
1級土木施工管理技士とは

街の中を見まわすと道路や河川・橋梁などの公共工事を目にする機会があると思います
「土木施工管理技士」とはこのような土木関係の公共工事において、「主任技術者」や「監理技術者」というような現場の責任者になれる国家資格です
土木関連工事といっても幅が広く様々な仕事がありますが、いろんな土木工事において「安全管理」「品質管理」「工程管理」の3項目を担当するのが大まかな仕事になります
そのため、工事現場の図面や仕様書などをしっかりと理解したうえで具体的な施工計画を作成しなければなりません
工事が始まれば施工品質の確保や工事日程の調整など重要な役割を担います
土木工事の現場では欠かすことのできない技術者になるための資格なので、知識だけでなく現場での経験値も必要になってきます
土木施工管理技士の資格は、1級と2級に分かれており、1級は請負金額が4,000万円以上の大型工事で配置が義務付けられている「監理技術者」になることができます
2級は「主任技術者」になることができます
つまり、1級を持っていればすべての工事において責任者になれるということで社会的なニーズも高いということですね
1級土木施工管理技士の人気は?

ずばり、人気あります!
土木工事に限らず、インフラ関連工事やマンション建設工事など老朽化が進んだ設備のリニューアルのニーズが社会的に高まっていますが、少子高齢化の影響で働く人の人手不足が大きな問題になっています
工事はいっぱいあるのに現場で働く人間が足りないという状況が続いているんですね
そうなれば、高い技術を持った「土木施工管理技士」を持っている人材はどこでも確保したいもの
転職や再就職の際にも自分の価値を高めるアイテムになるはずです
特に1級取得者は自治体からの公共工事にも対応可能なため工事会社としては1級取得者の方が欲しいのではないでしょうか
ただし、知識を詰め込んだだけでは簡単に取得できるものではありません
どちらかと言えば、現場経験を積んだ技術者がステップアップするためにチャレンジしてほしいですね
私も勉強することに苦手意識があったので、資格試験の受験に対して後ろ向きな考えを持ってました
長く技術職としてサラリーマンをやってきた経験を生かせば、受験資格は満足できる状態でしたが、なかなか挑戦する気になれませんでした
しかし、50代となった今、これからの自分の価値を高めるためには、この資格を持っていた方が良いと感じて、チャレンジすることに決めました
正直言って、この歳になってから新しいことを覚えるのは結構しんどいです
受験資格がある方はできるだけ若いうちに資格試験にチャレンジして、自分の経験を形にすることをおすすめします
1級土木施工管理技術検定の受験資格

1級の受験資格は結構ハードル高めです
逆に言うとこの条件に当てはまる人しか受けられないので、受験資格がある人はは是非とも受験してほしいです
学歴や土木関係の「指定学科」を学んだかどうかで実務経験の必要期間が変わりますので自分の条件に当てはめて確認してください
下表は主要な条件ですがこれ以外にも条件がありますので詳細は JCTC全国建設研修センターHPで必ずご確認ください
学歴又は資格 | 実務経験(指定学科) | 実務経験(指定学科以外) |
大学卒業者 専門学校卒業者(「高度専門士」に限る) | 卒業後3年以上 | 卒業後4年6月以上 |
短期大学卒業者 高等専門学校卒業者 専門学校卒業者(「専門士」に限る) | 卒業後5年以上 | 卒業後7年6月以上 |
高等学校・中等教育学校卒業者 専門学校卒業者(「高度専門士」「専門士」を除く) | 卒業後10年以上 | 卒業後11年6月以上 |
その他の者 | 15年以上 | 15年以上 |
私の場合は高等学校卒業で土木関係の指定学科ではありませんでしたので、「実務経験11年6月以上」を受験するために証明しなければなりません
実務経験の証明は勤務先の会社にお願いしましょう!
私が実践した勉強方法
試験は「学科試験」と「実施試験」に分かれています(令和3年度から法令改正によって「1次試験」「2次試験に変わっていますので最新情報はJCTC全国建設研修センターHPでご確認ください)
一般的に資格試験に挑戦する勉強方法としては以下のとおり
- 独学で勉強する
- 有料通信教育を受講する
- 集中講座など有料講座を受講する
今回私の場合は、仕事をしながらの空き時間で「独学で勉強する」ことを選択しました
用意した教材
インターネットで検索して、人気のある教材を選んで購入しました
私が選んだのはこちら

教材に図解が沢山使われていてわかりやすいですね
項目ごとに学習を進めるスタイルで、各項目ごとに過去問が練習問題として掲載されており、混乱することなく学習が進められます
学科試験対策
学科試験の概要

学科試験は4つの解答肢から1つを選び出す「4択方式」になっています
出題数は96問と多いですが各項目ごとに下表のように選択問題と必須問題に分かれています
全体の60%以上正解で合格となりますので100点をとる必要はありません
区分 | 出題数 | 解答数 | 解答区分 |
土木一般 | 15 | 12 | 選択問題 |
専門土木 | 34 | 10 | 選択問題 |
法規 | 12 | 8 | 選択問題 |
共通工学 | 4 | 4 | 必須問題 |
施工管理 | 31 | 31 | 必須問題 |
合計 | 96 | 65 |
土木分野は分野が幅広いため、いかに実務者といえども得意分野と不得意分野があります
特に「専門土木」の項目は問題が多岐にわたるため、得意な分野に絞り込んで34問中10問解答を目指しましょう
学科試験が「合格」となった人だけが「実地試験」を受験できますのでまずはここを突破する必要がありますね
学科試験の勉強方法
学科試験の問題は過去に出題された問題がくり返し出題される傾向があります
それだけ、技術者として必要な知識は不変なものが多いということですね
なので、勉強方法も「過去問をひたすら解く」が正解です
- 学科教材を一通り学習し「重要だな」と思ったところにマーカーを引いておく
- 専門土木の不得意分野は思い切って捨てる(勉強しない)
- 「過去問コンプリート」で過去問を解く
- 正解した問題に「◯」間違った問題に「×」をつける
- 間違った箇所を「解答」をみながら再学習する
- もう一度同じ過去問を解く
- 正解した問題に「◯」間違った問題に「×」をつける
- 過去問を5年分を同じ手順でくり返す
- 「×」が2個ついている問題をノートに書いて復習する
- 受験直前には学科教材のマーカー部分と「×」2個の復習ノートを確認しておく

過去問をやっていくと、出題傾向がわかり選択問題で選ぶべき問題と捨てる問題がハッキリしてきます
1回目で正解した問題は知識がついているので問題なし
1回目で不正解の問題の「解答」と「解説」を学習していきます
2回目でも不正解の問題は完全に「苦手」な問題ですので集中的にノートに書き写して学習しましょう
ノートに書き写すことで、記憶しやすくなるので50代の固い頭でもなんとか覚えられます
この復習ノートが受験直前の「振り返りノート」になります
苦手な問題を直前に復習することで、数問は取りこぼしがなくなるはずです
繰り返しですが100点をとる必要はありません
60点以上で合格ですからどうしても苦手な問題はキッパリとあきらめて、得意な問題を取りこぼさないようにしましょう
- 出題は「適当なものはどれか」「適当でないものはどれか」の二通りあります
- 出題の意図を間違えないようにするため問題を読みながら「◯」を選ぶのか「×」を選ぶのかわかるように印をするようにしてました
- 答えの選択肢を読み、適当なものは「◯」適当でないものは「×」としていけば答えに迷っても消去法で選び出すことができます
- 上記のことから、選択問題に迷ったときは「適当でないもの」を選ぶ問題を優先することで正答率が上がると考えられます(明らかに間違えている表現のほうが見つけやすい!)

実地試験

実施試験は選択問題ではなく記述問題になります
かなりハードルが高いですね
経験記述

実地試験のメインはこの経験記述問題です
実際に自分が経験した土木工事について質問に答える文章を記述します
1級土木施工管理技士にふさわしいかどうかを、経験記述で判断するということです
当然、決まった答えは存在しませんが聞かれるポイントは絞り込むことができます
- 品質管理
- 工程管理
- 安全管理
この3項目の出題が多いため、自分が経験した工事を元にして「品質」「工程」「安全」の3パターンの経験記述文章を事前に考えておく必要があります
- 過去に自分が経験した工事の資料を探し出す
- 出題パターンに合わせた記述文章を考える
- 「品質」「工程」「安全」の3パターンの原稿を用意する
- 各3回ずつ記述練習をする
- 試験直前にひたすら暗記する
- 経験:本当に経験したことかが表れる
- 知識:専門用語・説明文等において知識の有無が判断される
- 表現力:文章の構成(起承転結)や人の文章の丸写しでないかが判断される
- 応用力:課題に対して適切な対応をとっているかが判断される
正直言ってここが最大の難関です
もともと文章を書くのが得意で知識の豊富な人であれば問題ないでしょうけど
私には本当に難しかった・・・
内容を忘れないように試験前に何回も見直しをするほど不安がいっぱいでした・・・
学科記述

もう一つが「学科記述」です問題の構成は以下のとおり
項目 | 出題数 | 解答数 |
選択問題(1) | 5 | 3 |
選択問題(2) | 5 | 3 |
「土工」「コンクリート」「品質管理」「安全管理」「環境保全対策」の5項目から各1問ずつ出題されそのうち3問を選択して解答するスタイルです
出題形式は「穴埋め問題」「文章記述問題」のパターンがあります(上記に写真のとおり)
記述式なので漢字間違いや表現の間違いで減点されますので、しっかり学習して望まないと厳しいですね
- 実地試験のテキストを一通り学習する
- 不得意な「環境保全対策」を捨てる(勉強しない)
- 過去問をひたすら解く
- 間違えた問題を中心に「解答」「解説」で再学習する
- 5年分の過去問を繰り返し学習する
学科試験の時と違って記述するためにはしっかりと覚えていないといけません
最初に過去問やったときにはほとんど答えられずに愕然としました
過去問を繰り返し説くことが一番の勉強法であることは変わりませんので、時間をとってしっかりと対策が必要です
私の試験結果
上記の方法で独学での勉強を実践した結果
学科試験は1回で合格できました!

この合格通知書が届くと一緒に実地試験の申込書が入ってます(またお金を払うことになります・・)
期日までに納付して次の実地試験に望みました
しかし・・・
実地試験は不合格!

人生あまくないですね
不安を持った状態で望んだのでこの結果も当然だったかもしれません
評定がBとありますので40%以上は取れていたと・・・残念です
敗因はわかってます
学科試験の結果を聞くまで実地試験の勉強に手をつけていなかったので、実地試験のハードルの高さに気付くのが遅れたんですね
完全に勉強不足でした
時間が足りていなかったということです
特に「経験記述」については自分だけで作成したことが敗因でしょうね
ということで翌年度に向けて学習方法を見直して再チャレンジしました
1年間は学科合格が有効なので令和2年度の受験は実地試験だけでOKとのこと
今度こそ時間をとって勉強します(反省)
追加で実施した実地試験対策
不合格を受けて追加で実施した対策は以下のとおり
- YouTube動画と連動したテキストを使用
- 経験記述の添削サービスの利用
- 会社内の資格取得者にアドバイスをもらう
YouTube動画と連動したテキストを使用

新しく購入した教材がこちらです
文章だけよりも動画があった方がわかりやすいと感じたので、ネットで検索したところ無料でYouTube動画が公開されているんですね
その動画とセットで勉強するためのテキストを購入して勉強を進めました
短時間で勉強するためのコツや重点ポイントのまとめなどが掲載されており、理解が進みました
興味がある方は「GET研究所」で検索してみてください
経験記述の添削サービスの利用
一番の反省点である「経験記述」については、昨年書いた原稿を「添削サービス」を活用して添削してもらい修正点を明確にしました
添削サービスは沢山ありますのでどこを使っても問題ないですが、添削して返送してもらうために時間が必要ですので、あらかじめ余裕を持ったスケジュールで対応することをおすすめします
前回の原稿はかなり修正点があったので、結局のところ「経験記述」がうまく書けていれば合格できたと思われます
なので、今回はしっかりと対策をして望みました
会社内の資格取得者にアドバイスをもらう
これも重要なことですね
実際に合格したひとの意見を聞くのはモチベーションアップのためには必須と感じました
人間どうしても楽な方を選びがちなので、合格者の苦労を聞くと「もっと頑張らないと!」と感じて勉強に力が入りますよ
最終結果

最終結果を報告します
令和2年度の新型コロナによる試験日程変更などもありましたが
なんとか実地試験に合格できました!
これで私も「1級土木施工管理技士」であると名乗ることができます
合格通知書に書かれた案内のとおり「合格証明書」の交付手続きをすればこのような立派な証明書がいただけます

自分の価値として履歴書に書くことのできるスキルを手に入れた【満足感】半端ないですね!
頑張った甲斐がありました
今後の会社生活のなかでも生かすことができる知識だと思いますので、年齢を言い訳にせずに頑張ってよかったと素直に感じます
まとめ

いかがでしたか
今回のチャレンジは2年かかっていますのでかなりハードルが高いものでしたが、自分の価値を上げるための投資としてはかなり満足感の高いものとなりました
私と同じように、長年勤めた会社での知識を使って自分の価値を上げることは誰にでもできるはずです
そのための努力は大変だと思いますが、やっただけのことはしっかり自分に返ってきますよ
試験合格だけが成果ではありません
そのために努力したことが本当の成果だと思うんです
みなさんも何かにチャレンジしてみませんか
きっと大丈夫・・何とかなる・・